債務整理したい時の法テラスの利用方法を簡単解説。利用条件は?何が出来るの?メリット・デメリットは?

債務整理

 借金で債務整理をしたいと思ったときに、あなたはまず何をしますか?

 僕は以前借金を抱え債務整理した過去があります。現在は借金を返し終えていますが、今から債務整理をしようと思っている方は、どのようにしていいか分からないことが多いと思います。

 また、債務整理するには、弁護士や司法書士などの専門家に依頼する必要がありますが、依頼するのもタダではありません。

 もし、収入が無い、依頼するお金が無くて債務整理を躊躇しているのならば、まず法テラスという機関について知ってください。

 今回は、法テラスについて、どのような機関なのか、債務整理をしたい時にどのような利用方法があるのか、条件は?などのことについて分かりやすく解説していきます。

 この記事はこんな人におすすめです。

  • 借金を無くしたいけどどうしていいか分からない人
  • 費用が無く、債務整理を躊躇している人
  • 法テラスについて詳しく知りたい人
  • 借金で生活が苦しくなっている人

 債務整理については、僕が過去に書いた記事を参考にして頂くと、より詳しく分かります。

法テラスとは

 法テラスの正式名称は「日本司法支援センター」です。

 法テラスは、全国どこでも法的トラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会の実現という理念のもと国によって設立された機関です。

 簡単に言うと、法的なトラブルが起きた時に、どこに相談していいか分からない・どうしたらいいか分からないという人々の為に、国が設立した相談窓口です。

 法テラスでは主に以下の業務をおこなっています。

  • 情報提供業務
  • 民事法律扶助業務
  • 犯罪支援者支援業務
  • 国選弁護等関連業務
  • 司法過疎対策業務

 上記の業務の中で、債務整理相談の際にに関係してくるのは、「情報提供業務」と「民事法律扶助業務」の2つになります。

 情報提供業務・・・問い合わせに対して、法制度に対する情報や各相談機関に関する情報を無料で提供する業務。

 民事法律扶助業務・・・経済的に困窮している方が法的トラブルにあった場合に、無料で相談を行い、条件が合えば弁護士・司法書士の費用の立替えを行う業務。

 次の章より、債務整理の際の法テラスの活用法や条件などを解説していきます。

債務整理したい時の法テラスの利用方法

利用方法は?

 債務整理で法テラスを利用したい場合、どのような流れになるのでしょうか。

 僕は実際に法テラスに電話したことがあるので、その時のやり取りから流れを見ていきましょう。

 まずは、「法テラスサポートダイヤル」へ電話します。そこで、債務整理に関しての無料相談を利用したい旨を話します。後で解説しますが、無料相談を受けるには条件があります。相談内容と条件を確認された後、条件が合えば近くの法テラスを紹介されるので、紹介された法テラスの地方事務所へそのまま転送、もしくは電話をすることとなります。

 法テラス地方事務所では、弁護士等の無料相談の日程を決めていきます。無料相談は事前予約制となっていますので、そこで無料相談の事前予約を申し込むことになります。無料相談は通常対面方式で行われますが、現在はコロナ禍ですので、電話での無料相談になる可能性もあるようです。

 法テラスのサポートダイヤルは、以下の法テラスホームページより検索できます。

 ↓法テラス公式ホームページ↓

 https://www.houterasu.or.jp

条件は?

 法テラスの無料相談を利用するためには2つの条件があります。分かりにくいので、なるべく簡単に説明していきますね。

①収入等(資力基準)が一定額以下であること。

②民主法律扶助の趣旨に適すること。

①収入等が一定額以下であることの補足

 「資力基準」とは、収入と資産を合わせた、その人の総合的な資産を生み出す力のことです。これは「収入基準」と「資産基準」からなります。

 資力基準=収入基準+資産基準

 収入基準は、申込者本人及び配偶者の手取り月収額(賞与を含む)が下記の表の基準を満たしている場合が条件となります。

人数手取り月収額の基準(注1)家賃または住宅ローンを負担している場合に加算できる限度額(注2)
1人18万2,000円以下
(20万200円以下)
4万1,000円以下(5万3,000円以下)
2人25万1,000円以下
(27万6,100円以下)
5万3,000円以下(6万8,000円以下)
3人27万2,000円以下
(29万9,200円以下)
6万6,000円以下(8万5,000円以下)
4人29万9,000円以下
(32万8,900円以下)
7万1,000円以下(9万2,000円以下)
注1:東京、大阪など生活保護一級地の場合、()内の基準が適用になります。以下、同居家族が1名増加するごとに基準額に30,000円(33,000円)が加算されます。
注2:申込者及び配偶者が、家賃又は住宅ローンを負担している場合、基準表の額を限度に負担額を基準に加算出来ます。住居地が東京特別区の場合、()内の基準が適用されます。

 ちょっと分かりづらいですね。例を見てみましょう。

(例1)東京在住。1人暮らしで月収手取り19万円。年2回賞与あり手取りは30万円と40万円。家賃は5万円の場合

 東京なので、()内の金額が適用されます。1人暮らしなので手取り20万200円以下の人が基準に当てはまります。

 まず手取りを計算してみましょう。月収手取り19万円×12ヶ月+賞与手取り70万円=298万円 これが年間の総手取り額になります。これを12ヶ月で割ったものが手取り月収額になります。298万円÷12ヶ月=約24.8万円ですね。

 家賃は5万円は加算出来ますので、24.8万円-5万円=19.8万円となり、東京の基準20万200円を下回りますので、法テラスが利用できます

(例2)地方在住。1人暮らしで月収手取り17万円。年2回賞与あり手取りは30万円と35万円。家賃は4万5千円だが会社の家賃補助がある為、実際の家賃支払い額は2万円の場合

 手取りは 17万円×12ヶ月+65万円=269万円 これを12ヶ月で割ると、手取り月収額は約22.4万円となります。家賃は4万5千円ですが、会社の家賃補助が2万5千円出ているため実際の支払額は2万円です。この場合、実際の支払額を加算しますので、22.4万円-2万円=20.4万円となり基準外です。法テラスは利用出来ません。

 資産基準は、申込者及び配偶者の「現金・預貯金の合計額」が以下の表の基準を満たす場合が条件となります。これは分かりやすいですね。

人数資産合計額の基準(注1)
1人180万円以下
2人250万円以下
3人270万円以下
4人300万円以下
注1:将来負担すべき医療費、教育費などの出費予定が3ヶ月以内にある場合は、相当額が控除されます

②民主法律扶助の趣旨に適することの補足

 これは特に問題ありません。通常の債務整理であれば問題なく通ります。

 また、法テラスでは弁護士・司法書士費用等の立替制度も利用できます。立替制度の利用にも条件があり、無料相談の条件に下記条件を足した3つの条件を満たした場合に利用できます

③勝訴の見込みがないとは言えないこと

 上記条件は、簡単に言うと「解決出来そうな場合」ということです。通常の債務整理であればほぼ問題なく通ると思います。

 また、立替制度の場合は、資産基準に「不動産(自宅等を除く)」「有価証券などの資産(時価)」がプラスされます。例をあげておきますね。

(例1)1人暮らしで現金・預金残高の合計が100万円・株券100万円保有の場合

 無料相談だとこれは基準以下なので、無料相談が出来ます。ただし、立替制度を利用する場合は、これに株券や自宅等もプラスされます。株券100万円分を保有していた場合は、合計資産200万となり基準を満たさないので、立替制度は利用できません

例2)1人暮らしで現金・預金残高の合計が10万円・自宅以外の不動産保有の場合

 無料相談の場合は基準を満たすので、無料相談できます。ただし、立替制度を利用する場合は自宅以外の不動産の資産価値も考慮されるので、もし不動産価値が170万円以上であれば、現金・預金を合わせた資産基準が180万円を超えてしまうため、立替制度は利用できません

 以上の3つの条件を満たす場合、債務整理の際に弁護士や司法書士等の利用で発生する費用を法テラスで立替てくれます。申込者は法テラスに月々5000から10000円程度を分割で返済することになります。支払金額は法テラスで決定されます。

どんなことが利用できるの?

 債務整理の問題について法テラスへの相談をすると、条件が合った場合にかぎり、法テラスと契約している弁護士や司法書士の無料相談が受けれます。

 通常は面談となりますが、コロナ禍ですので、現在は電話か面談になっているようです。1回の相談時間はおよそ30分程度、1回の問題につき3回まで無料相談が受けられます。

 また、この相談で弁護士や司法書士への債務整理依頼が正式に決まれば、条件付きで弁護士・司法書士費用等の立替えが利用できます。立替えてくれた費用は、申込者が法テラスへ分割で返済していきます。

①弁護士・司法書士の無料相談。

②弁護士・司法書士等費用の立替え。

メリットは?

 法テラスを利用することのメリットは以下の通りになります。

・無料3回までで弁護士や司法書士の法律相談が受けられる。

・弁護士・司法書士等の費用の立替えが利用できる。

・法テラス経由だと弁護士・司法書士費用が通常より安くなる。

無料3回までで弁護士や司法書士の法律相談が受けられるの補足

 通常、弁護士や司法書士への相談は料金がかかります。ほとんどは1回30分で5000円~10000円程度になります。それが、条件が合えば法テラスだと3回までは無料となります。1回あたりの時間は30分程度となります。

弁護士・司法書士等の費用の立替えが利用できるの補足

 先ほどの条件の部分の説明でもありましたが、条件さえ合えば法テラスで弁護士や司法書士費用の立替を受けることが出来ます。法テラスで立替を受けた費用は3年程度で返済することになります。毎月の返済金額は法テラスで決定されますが、だいたい月々5000円~10000円程度と返済が苦しくならないように配慮してくれます。

法テラス経由だと弁護士・司法書士費用が通常より安くなるの補足

 さらに、法テラス経由で依頼した弁護士や司法書士の依頼費用は、通常で依頼した費用よりもかなり安く設定されています。ですので、分割で返していく費用も楽に返済出来ます。

 これとは別に、通常の債務整理の費用を比較した記事を書いています。こちらも参考にどうぞ。

デメリットは?

 では、法テラスを利用するデメリットはあるのでしょうか。

 基本的に債務整理をしたいが、生活が困窮している人にとっては大変助かる制度です。ただし、無料相談ではどの弁護士や司法書士かを選ぶことが出来ません。また、費用が安い分弁護士や司法書士のモチベーションも変わってくる可能性があります。(人によりますが・・・)

・どの弁護士や司法書士が来るか分からない。(選べない)

・費用が安い分、弁護士や司法書士のモチベーションが変ることがあるかも。

どの弁護士や司法書士が来るか分からない。(選べない)の補足

 通常、債務整理で弁護士や司法書士を選ぶ場合、債務整理に強かったり得意とする事務所を選べますが、法テラスでは付いてほしい弁護士や司法書士を選べません。また、比較的経験が浅い弁護士や司法書士が付くことが多いため、貸金業者との交渉に影響がある場合もあります。とはいえ、専門家ですのでそこまで心配することではないです。

費用が安い分、弁護士や司法書士のモチベーションが変ることがあるかもの補足

 法テラス経由では費用が安いので、当然弁護士や司法書士の報酬も少なくなります。人によるとは思いますが、報酬が多い仕事よりは力が入らなかったりすることがあるかも知れません。

最後に

 これを見ている方の中には、債務整理がしたいけど、専門家に依頼するお金が無い方もいると思います。法テラスの利用には色々と条件はありますが、まずは電話で問い合わせてみましょう。

 また、借金を一本化しようと考えている人もいるかも知れませんが、借金をまとめるよりも債務整理の方がかなりお得です。その理由はこちらからどうぞ。

 借金がある場合、債務整理は早ければ早いに越したことはありません。考えている時間があるなら、まず行動してみませんか。僕も債務整理を迷っていた時期がありましたが、最終的には何で早くしなかったんだろうと後悔したほどです。

 みなさんは1人ではありません。日本に借金がある人は100万人単位で存在します。そして何万人もの人たちが、お金が無い状態から借金を無くせているのです。後悔しないためにも、無料相談の一歩を踏み出してみましょう。

 これを読んでいる皆さんの借金が無くなり、新しい人生を踏み出せることを願っています。

モノタ

普通のどこにでもいるモノノフサラリーマン。過去に借金返済経験と休職経験あり。
自身の経験をもとに、同じような悩みを抱えている人に向けた記事を書いています。

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